コムデギャルソンの感性


青山店

パリコレで鮮烈なデビューを果たしたコムデギャルソンの川久保玲さんの感性です。

 

コレクションは「ブラック」という色と「既成構造を壊して新構造服」という形がファッション業界を大きく揺らしました。

 

服は「綺麗で素敵でなくては」という既成概念を覆し「内側にある心の葛藤」を表現したですからパリコレクションのINNOVATIONだったと思います。

 

この写真は青山のSHOPです。この店舗で最も売れる時期はいつだかご存知ですか?それは2月と8月です。

 

決してバーゲンではありません、「新コレクション」が入荷するのを待っている顧客の皆さんが一斉に押し寄せて「新コレクション」を買う時期なのです。川久保玲さんの感性とお客様の感性が「同期」しているのです。

 

ギャルソンを着ている方は「クリエイター」のかた「クリエイターに憧れる方」が多いような気がします。

 

これはパリで着ているかたを見ても同じ雰囲気を感じます。これは人間が持つ深い感性は国や地域が変わっても同質であるということです。

 

村上春樹さんの小説が世界中で読まれていることと同じですね、彼は人間の心の深い意深いところに降りて、自分自身が見てきたものを書いているといいます。僕も彼の作品にハマっている一人で、登場人物と「同期化」してしまいます。アジア ヨーロッパ中東、異なる文化圏で村上春樹さんの小説が受け入れられるのは心の深いところの「感性」は同じだからです。

 

 深い感性は「PRODUCT OUT」を可能にします。もちろん「感性」の質を高める事が重要です。

 

川久保玲さんの興味深いエピソードを紹介しましょう。

 

新宿伊勢丹でコムデギャルソンの売り上げが昨年対比120%を超えたときの事です。一般的なビジネスであれば「やった!」という感じですよね。しかしこのときに川久保さんはこうおっしゃったのです。

 

「これは問題だわ、一般の人々の感性と私の感性の距離が縮まってきたことだわ。もう少し距離を広げないといけないわ。」

 

わかりますか? 川久保さんは誰よりもトップの感性をもって商品化しているが、一般の人々の感性が近くなると「憧れ」や「不思議」や「なぜ」がなくなって飽きられてしまう事を最も恐れているのです。

 

面白いですよね、この発想のコメントは。ここにプロダクトアウト思考で商品を企画する「厳しさ」を感じます。

 

これからはプロダクトアウトの時代です。

 

さてあなたの「感性」は?

 





スナックなつめママの感性

 

週刊新潮が絶賛した「名古屋にある日本1素晴らしいクラブなつめ」のママの感性です。

 

残念ながら行った事はないのですが50周年を迎えられたそうです。

 

なつめママの名前は井野芳恵さん。

 

 

 

お客様は名古屋の中小零細企業の社長さんやそのお取引先の方です。多分、大企業のように接待費があるわけではなく、厳しい経費の中から接待に使われるケースが多いクラブだったそうです。

 

ポイントはお客様の気持ちを深く想う事です。

 

余りにも華美であれば会社を誤解されるし、質素すぎると逆のイメージを与えかねない。お客様の「経営事情」をふまえて、井野さんは「手が届く範囲での雰囲気づくり」に務めたそうです。

 

店名 照明 グラス 絨毯 椅子 テーブル おしぼりに至るまで華美にならないようにまた会話もぞの方に合わせて自然に作っていったそうです。

 

お客様との距離感と雰囲気を深い「感性」で読み取っていったのです。相手の気持ちを深く想う「感性」の力です。

 

これを毎日継続して繰り返すことで50周年を迎えられました。なつめママの感性は「お客様の気持ちや立場を深く想う力」です。

 

 

黒川伊保子先生はこの感性の事を以下のようにおっしゃっています。

 

「他人の感覚を想起すると、右脳(イメージ)左脳(潜在意識)の連携が良くなる。

右脳と左脳の連携が良い脳はまなざしが深くなり、人は深いまなざしの提案を受けたくなる。

自分の事に固執していると左脳編重型になりまなざしが浅くなり相手に届かなくなる。」

 

 

(ご紹介)

黒川 伊保子(くろかわ いほこ)感性リサーチ代表取締役社長。奈良女子大学理学部卒。音韻が脳に与える効果・影響を研究し、企業へのマーケティング協力等を行っている。

 

 

 

 

 

 

 

 


感性の種類

川久保玲さんの感性となつめママの感性を比較すると面白いですね、この感性は共に「OUT PUT」しているのですが種類が違います。

 

川久保さんの「PRODUCT OUT」するクリエイターとしての感性。

 

なつめママは「MARKET IN」するおもてなしとしての感性。

 

この二つを組み合わせると素晴らしいわくわくするようなビジネスが創造できますね。

 

実は感性にはもう一種類「IN PUT」する感性があります。これは受動的な感性です。

 

3種類の感性をコントロールするのが「前頭葉知性」なのです。

 

是非 続きはセミナーでお聞きください。