ロゼッタは聴いていた


 

「彗星の歌声」

〜探査機ロゼッタは聴いていた〜

 

欧州宇宙機構のロゼッタはチュリモフ・ゲラシメンコ彗星の歌

声を聴いていた!!!

彗星が漆黒の宇宙で歌っていたのだ!!!

それは4050mHz(ミリヘルツ)と人間の可聴範囲よりかなり下だったが、SoundCloudでは人間に聞こえるように加工した音源を公開している。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1411/14/news137.html

このニュースは宇宙好きな僕の心にフックをかけた。

強いブランディングを構築するにはこのフックは不可欠だ。

いくら良い商品を開発して適切なマーケティング活動をしても

このフックが無ければ効果的なブランディングは出来ない。

このフックを分析してみよう。

宇宙は真空だから音は伝わらないと言われていたが、音が実在したのだ。「常識を壊す」という最も強い効果があるフックをこの彗星は持っているのだ。そして「音」を「歌声」という言葉に変化させて表現すると「無機物」から「有機物」へとイメ

ージが変換されてより身近な人間的な存在になり、感性の同期化現象を容易に起こす事が出来る。

JAXAのはやぶさ1号がまさにこの現象が起こった。

(参考:2010年宇宙の旅)

http://connect-de-r1.jimdo.com/seminar/2010年宇宙の旅-はやぶさ-の感性価値構造/

機械から「はやぶさ君」という感情を持つ男の子のイメージに

変化し7年間かけて地球に戻って大気圏で燃え尽きたときには

多くの人が感動で涙を流した。機械と人の感性が同期化を起こ

したのだ。

特に日本人にはこの傾向が強いのではないかと思う。

それは日本人が海に囲まれた島国で、多神教の神様の世界の歴

史を作ってきたからだ。

先日「酉の市」に行ってきた。多くの参列者がいてその空間は

一足先に師走の雰囲気に満ちあふれている。大きな「熊手」を

買うとその業者チーム全員で「三三七拍子」が盛大に行われる。

それが境内の至る所で聞こえてくるので縁起がよい。そこに「商売の神様」「業者」「参拝客」 の「絆」を感じる。

ブランディングの中にどこか「有機的な要素」を加える事も又非常に重要である。

秀逸なのはソフトバンクの白いおとうさん犬である。

犬のお父さんでフックをかけて、身近な「絆」を演出している。

反対に「ドコモダケ家族」は莫大な経費をかけたのに、フックも「絆」をかける事が出来なかった。

犬はフレンドリーな存在なのに対して、ドコモダケという言葉

を使って「家族」を表現することは制作者の自己満足に過ぎな

かった。そこにはフックも絆も感じられない。

これは感性の差に他ならない。

 

 

 

台本は漢字ではなく「ひらがな」で覚えろ。

漢字は形でイメージが限られてしまうが

「ひらがな」は自由なイメージができる。

~限定された枠を超えて表現する~

勝新太郎