おとことおんなの「際」

 

 

人類史上もっとも変化している「際」は男と女の「際」ではないかと「際」を考えていると思いついた。

このゾーンは男が女のゾーンへ近寄るために「際」が拡大している。

 

「ニューハーフ」「女装愛好家」「女装しないオカマ」この「際」は絶えず新種が生まれ拡大している。流れは男が女になりたい願望が男の女化を拡大させているのだ。

 

「散髪屋」が減っている。昔、男は「散髪屋」女性は「美容院」が区分けされていたのだが、現在は男も「美容院」もしくは「カットハウス」なのだ。散髪屋の親父と世間話をしながら髭や鼻毛や耳の掃除そして肩たたきを1時間かけて行った「散髪屋」が今はもう珍しくなってしまった。それは男性の価値基準が「きちんと」から「カッコよく」に移行したからだ。別の言い方を言えば「ファッショナブル」にというキーワードだ。そして服装はどうだろう?体型的に言えば胸が薄くウェストが細い男性が増えている。いわゆる「草食系」とネーミングされた人たちだ。

 

僕の髪の毛をカットしてくれる男性もこのカテゴリーにはいり、彼の服はいつもファッショナブルで個性的で仕事に適している。かれは「女性の店」で服を買っている。なぜかと云えば「美容師」は絶えず流行を知らなければいけない。しかしメンズファッションはそれほど迄に流行を表現しないが、レディスファッションは流行を直ぐに取り入れ種類があってしかも安いからだと説明してくれた。

 

男の思考の深層部には大きな「女化」の流れがあり、それが表面に現れるのが「際」の部分のニューハーフや女装愛好家なのだ。

 

プロとアマ

 

AKBがプロとアマの垣根を崩してしまった。

元来、アイドルは手が届かないほど高嶺の花であればあるほど価値が高かった。ところがAKBはこの考えにINNOVATIONを起こしてしまった。それは消費者が自分で自分の手が届く範囲のアイドルを創るというINNOVATIONだ。アマチュアとプロフェショナルの「際」を拡大化してしまったのだ。

これに反動が起きるのではと見ていたが、由紀さおりのスキャットが世界的になった事ぐらいか反動が出てこない。ところがAKBの後にはモモクロや私立恵比寿中学校のようなバリエーションが次から次へと生み出されている。この根底にあるのは「あまり偉い人や役職には就きたくない」というような「願望の低下」が源流にある。つまり「高すぎる願望や実現困難な夢よりも身近な願望」へファンの行動が変化しているのだ。

 

 

ジャケットとシャツ

 

女性のトレンドを追従するように、男のジャケットは毎シーズン着丈が短く細くなってきている。ジャケットの着丈が短く細くなるとヒップラインが強調されて全体のバランスが上に移行する。パンツも同じように細く短くなり素足で靴を履き、くるぶしを見せるようになりよりファッション性が強くなる。そしてジャケットの素材はより「シャツ化(柔らかい素材)」して行きジャケットかシャツかわからなくなっていきここに「際」のアイテム「シャツジャケット」とネーミングされるような新アイテムが誕生する。

 

「際」の中で生まれる物は決して単発ではなくてそれに付随する物が必ずある。「際」は根底にある源流が表層に形として出てくるものである。「際」を観察する事は根底の流れを推理出来る未来の市場の窓口なのだ。

 

是非あなたの廻りの「際」を見て下さい。

レア アイデアの鉱脈が眠っています。

坂本氏が言っている非常に言い当てている言葉を紹介します。

 

 

「何につけても格好良くないと続かないし広がらない。」

ルイヴィトンがエコ活動を日本で行った際に

坂本氏が参加したときの言葉です。

 

 

「ルイヴィトンの森」

何につけても格好良くないと続かないし広がらない。

エコにはファッションが必要だし、有名ブランドの

協力はそれだけエコが浸透してきた証だと思う。

坂本龍一