「はやぶさ2号」は予定通りに完璧に予定通りにミッションをこなしている。JAXAの素晴らしい技術精度の向上だろう。これからも宇宙の謎を解き明かして欲しい。(リュウグウに「水」があったなんて!)
しかしながら「ワクワク」「ドキドキ」的な感情があまり生まれてこない。
それに対して、2003年の「はやぶさ1号」は最初から「予定調和」を壊していた。つまりトラブルの連続であった。イオンエンジンは次々に止まるし、宇宙空間に行方不明になるし、それが本当に奇跡的に発見されるし、さらに4年のミッションが7年かかって、2010年に60億キロも宇宙を旅して帰還したのだ。 「ハラハラ」「ドキドキ」のSTORYがいっぱいで、「共感」を超えて「祈り」的な感情さへ生まれたのだ。惑星探査機という精密機械に対して、人や動物に対して抱くような「愛情」が芽生えて、多くの人々は涙を流した。
この惑星探査機は「MUSES-2」という名前から「はやぶさ1号」になり、HPで
紹介する際は「はやぶさ君」に更に進化した。そして人々は「はやぶさ君」を友
人のように思うようになったのだ。
もう体中ボロボロなのに、必死で帰ろうとする「はやぶさ」と、必死で返そうとする担当に涙が止まりません。
もし帰ってこれても、大気圏で燃え尽きちゃうんでしょ?
かわいそすぎる。
ニュースで見て泣きそうになった。
よろよろでもいいからかえってこいよ~
活動をやめるのは地球でな。
こんな沢山の投稿は、もはや機械ではなく人格を持った「はやぶさ君」へのメッセージだ。
この写真は大気圏に突入して燃え尽きる前に「ひと目地球を見せてあげよう」というスタッフの気持ちに「はやぶさ君」が答えてその画像を送ったものだ。半分ボケているところが本当に「はやぶさ君」はひと目地球を見て燃え尽きたんだなあと思わせるようなそんな画像だ。(涙が出てしまう)
予定調和が壊れて沢山のSTORYを生み出した「はやぶさ君」のドラマはこのようにして終わり、「はやぶさ君」のブランディングは完結したのだ。
予定調和を壊せない「はやぶさ2号」は大成功だけど、ブランディングは「はやぶさ1号」に及ばないのだ。
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