ブランディングのPOINT-1

魅力的なブランディングを作るにはいくつかのポイントがあります。

最終ゴールは「企業」と「顧客」の「感性の同期化」です。つまり最終的に作り手と使う側の価値意識をどうやって「相思相愛」にするのかここがPOINTです。

ブランディングはその意味では「恋愛」に似ていると思います。どんなに好きな人にアプローチしても「気持ちの同期化」がなければ恋愛は成立しないでしょう。「こういうのが好きだろうな」と思って贈ったプレゼントが、贈られた方は「何?これ?変なの」嬉しくない!なのか?「こういうの欲しかった」嬉しい!私のことわかってくれてる!なのか?つまり感性の同期化が出来たのか出来なかったのかここが恋愛の分岐点であり、ブランディングもまた然りです。「贈って嬉しい!頂いてもっと嬉しい」この「感性の同期化」の恋愛関係が理想的なブランディングです。

顧客は最終的に商品をWONDERFUL(素晴らしい)と認識しなければブランディングは成立しません。このWONDERFULという言葉はよく出来た組み合わせの英単語です。

意識の中のWONDER(感嘆ゾーン)を素敵な何かでFULL(満杯)にさせるのでWONDERFULという言葉になったのですから。そしてなんで一杯にするかといえばSUCCESS(成功)という言葉で満杯にさせるのです。これは7つに分解することができます。

Simple  Unexpected  Concrete  Credible  Emotion  Story  Sympathy =SUCCESS

シンプルで予測外で具体的で信用できて情熱的でストリーがあって共感できる商品。いつもこのような商品を開発できれば良いのですがそうはなかなか行きませんよね。この7つの要素が有りロングライフでWONDERFULなブランド、例えば「ホンダカブ」はこれに当てはまりますね。「カブ」ちなみに英語でなど猛獣の子供を意味する「cub」に由来していて、小排気量ながらパワフルなことをアピールしたネーミングです。素敵なネーミングですよね!

カブは本田総一郎氏の「安くて女性も乗れる丈夫なバイク」を世の中に提供するという「情熱」が生み出しましたと思います。それはホンダの経営資源の歴史でHONDA DNA(ワイワイガヤガヤ)を作り経営資源の中に「魅力」として生きている気がします。「HONDA JET」もまた同じHONDA DNA が生み出したのです。「カブ」と「JET」は大きさや形や価格は違っても同じ源泉(哲学)を持つと言えるでしょう。哲学がしっかりして入ればクリエイションは広がることができます。

SUCCESSこの基準を活用するときの注意点があります。それは垂直思考で一つ一つ考えなければいけないということです。例えばSimpleを考えるとき5W1H(「いつ」「どこで」「何が」「どれほど」「誰に」「なぜ」)Simpleなのか深く掘り下げる必要があります。そうすることで「顧客」と共有できる「感性の同期化」が見えてきます。SUCCESSは「作り手」側に必要な「要因」であって、「顧客」側の満足「要因」では有りません。

では顧客の心の重要なポイントはなんでしょう?またどうやって顧客の心に繋いで行くのでしょうか?

次回に続きます。