年末にVUCAの時代だとお伝えしました。
Volantility 「不安定」,Uncertain「不確実」,Complexity「複雑」,Ambiguity 「曖昧」
新年最初のは必要な知恵について話したいと思います。
理論や経験や知識は、条件が固定化された環境では正しい答えを計算することができます
が、不安定で不確実で複雑でかつ曖昧な混沌とした時代では通用しません。
その知恵を日本の歴史に見出しました。
それは平安時代です。
「五道五感」と言う平安時代の政策を、京都のタクシーの運転手さんに教えていただいた
ことがあります。(京都のタクシーの運転手さんは博識の方が多いです)
「五道五感」を推進したのは時の天皇です。当時は「読み書き」を広めようとしていたが中々そこまで手がまわらないので、時の天皇は「読み書き」の代わりに「五道五感」を推進したそうです。「五道」とは「華道」「茶道」「香道」「書道」「画動」の五つの芸
術、つまりアートですね。「五感」はそれぞれの特徴的な感性の言葉をあらわします。「観る・嗜む・聴く・顕す・描く」のことです。
なぜ今の時代に必要な知恵なのでしょう?それは「読み書き」は暗記という左脳を使うの
に対して、五道五感は感性という右脳を使ってクリエイションを行う事です。また暗記の正しい答えは「ひとつ」ですが、五道五感には正しい答えはなく、価値観の「多様性」がそこに生まれます。
平安時代に「読み書き」を行う政策の前に個の「感性」を養う政策があったのです。
「感性」は個人の価値観や美意識の土台になります。だから芸術=多様性であり多くの価値が共存できるのです。これは多様なビジネスモデルが時代の変化とともに、次々に生まれて来る土台
があると言えます。
フランスの著名な大学、ソルボンヌ大学などでは「哲学」の必修授業があるそうです。ギリシャ
時代に遡って根本的NA「人間の考え方」の歴史的土台を学び、その上でMBAや法律の専門知識
を身に付けるそうです。
ビジネスの最前線でも実は同じような事が進んでいます。NYのビジネスマンは出勤前に「美術
館」に立ち寄って「美」を勉強している人が増えているそうです。つまり芸術作品を見て何を感
じてそれをどのように言葉で表現で伝える事ができるのか?これははインプットする感性とアウ
トプットする感性を磨いている事に他なりません。感性はビジネスの中で重要な要素なのです。
https://connect-de-r1.jimdo.com/seminar/感性の歴史/感性の種類/
日本ではすでに平安時代に個の感性を磨く「五道五感」政策が行われていました。
日本は四季があり海に囲まれ山があり川が流れ季節感あふれる国土を持っています。まさに感性を磨くには最高の環境だしそのDNAを引き継いでいると思います。
ロジカルシンキング一辺倒ではなく、発想発案は「感性」(右脳)で行い、実務のPDCAはロジカルに管理する。このバランス感覚が「混沌の時代」の知恵だと思います。
「混沌の時代」は弱者にとってチャンスです。
「知恵」と「勇気」さえあればBLUE OCEANを作る事ができるのですから。
感性という「翼」を広げる一年にして下さい。
今年も宜しくお願いします。
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