「香り」のブランディング

「香り」という文化の歴史は面白く深い。

 

(導入期)

「香り」の歴史は深く、仏教伝来と同じ538年だと言われている。1500年前に伝わったこの「文化」は高貴な階層に「ファッション(流行)」として仏教とともに愛されたのだ。

(成長期)

時代と共に「価値観」は変化する。次の大きな変化は武士の時代だ。戦の前に甲冑に香りを染み込ませて「武運」を祈った。

(成熟期)

その後江戸時代に「香り」文化が知識人のなかで花開き「香道」が生まれた。香りを「嗅ぐ」のではなく「聴く」文化が生まれた。これは人の心をつかむフックだ。香りを音と同じように「聴く」のだ。なんて素晴らしい感性だろう。予定調和を美しく壊している。

(衰退期)

戦後この「香り」の文化は大凋落を起こす。

生活の中ではお寺やお盆しか香りを必要としなくなった。「線香くさいやつ」なんて呼ばれ、100円ショップで売られたりして「高貴」なイメージは消えてしまった。

 

(挑戦者)

京都の老舗「松栄堂」の畑さんはこの香りの文化の「復活」に挑戦して見事に香りの文化を「復活」させた。

https://www.shoyeido.co.jp/menu.html

 

(新しい「香道ブランド」の誕生)

香りを「聴く」という意味でのLISTEN  をLISN  (リスン)

http://www.lisn.co.jp

 

(表現とIMPRESSION)

畑さんはどうやって「香り文化」に価値をつけるのか毎日毎晩悩み考え続けた。

そしてついにリブランディングを考え続けた結果、言葉の「印象」に気づいた。

 

(閃いた!)  「移動距離とアイデアは比例する」

サントペテルブルグに旅行に行った時に初めてレオタードを見たそうだ。「なんて可愛いんだろう!レオタードは!」

そして数年後、地元の婦人服屋でこんなポスターを見つけた「西洋風舞踊下着入荷」? 何だろうと思って見てみるとあの可愛い

レオタードではないか!!!!!! 同じ価値でも表現の違いでこんなにも印象が変わってしまうんだ!!!!!!

 

そして「香りを聴く」という哲学をLISTEN     それをもっとシンプルに  LISN (リスン)ブランドで新しいマーケットを作った。

 

(水平的MD思考)

女性スタッフが中心となって、女性をターゲットとして「女性のライフスタイル」に「香り」の文化を溶け込ませることに成功したのだ。

 

-ブルーな時 嬉しい時 雨の時 自分の香り 香りのカスタマイズ化 ファッションとのコラボ WEB COMMUNICATION

 

新しいIMPRESSIONを持った「香り」は新たな「香り」の歴史を刻んでいく。