日本生まれのLouis Vuitton

皆さん知ってますか?

CHANEL のツウィード生地、Monclerの表素材、Diorのデニム生地、Hermesのバスローブ生地。

これらの素材は全て「日本製」なのですよ。素材では世界に十分に通用するけどブランドとなるとさっぱり通用しません。銀座 表参道 有名百貨店の1階には、日本以外のラグジュアリーブランドが相変わらず席巻している姿は変わらないし最近では海外ブランドの主要な道に占める割合が増えているように思います。一方、パリで日本のブランドを探すと目につくのは羊羹の「とらや」「ユニクロ」くらいかな。この風景はアップルを思い出さずにはいられない現象ですよね。技術は日本が勝っていたのにブランディングという「技術」と「認知」の組み合わせとなると日本は全く弱いでしょう。

ルイヴィトンのマークも日本の「家紋」からヒントを得て作られたものです。だから小池都知事が東京オリンピックの「市松模様」の風呂敷をスカーフのように使っても、LVのスカーフで我々の目が慣れているから違和感がないでしょう。

更に更に、LVのデザーナーが京都嵐山のそんなに有名ではないお寺の「寺紋」が気に入って「使わせてくれ」と頼みに来たとか。住職は誰だかわからなかったので断ったそうです。京都西陣にももちろんヨーロッパのデザイナーや企画する人が「素材」「色」「技術」「アイデア」を求めて入り込んでいます。今では「原宿」で可愛いファッションの中で「ヒント」を探してコレクションに取り入れたりしています。だからなんとなく「見たような」服や雑貨が多いのですね。

https://connect-de-r1.jimdo.com/cafe-news-2013-2016/cafe-news-2013/vol-39-ルイヴィトンのデザインソース/

同じように「ボージョレーヌーボー」ってワインがあるでしょう。あれはその年に取れた若いワインで「寝かしてもいいワインにならない」やつを集めてブランディング化したものです。更に更に、「ボージョレー」地域限定ではなくどの地域で取れたものでも「ボージョレー」という名前をつけて年間ビジネスの一環にしてしまった。日本人は元来「フランス」への憧れがあるから容易にこのブランディングを受け入れたわけです。それに対して日本酒はその年の出来立て新酒を「ひやおろし」と呼んでいます。どう考えても日本酒の方が手間がかかって品質が高いのに「ひやおろし」では良いブランディングできない。女子会で「ひやおろしParty」といったって人気が出そうにもありませんよね。「ボージョレー」はアパレルとのコラボまで進んでいます。お酒がファッション化しているのですね。このワインと日本酒の現象も「素材」の品質は高いのだが「組み立て」がうまくない事に似ていますよね。

https://connect-de-r1.jimdo.com/cafe-news-2013-2016/cafe-news-2014/vol-84-ボージョレーヌーボーの罠/

海外ブランドは「ヒントの山」である「日本の歴史と文化が産み出した技術を」探索して発見して、自ブランドのコレクションで製品化して世界中で販売して日本人も購入する。しかしなぜだか日本の企業が同じことをやってもブランドビジネスにはできない。だから日本の企業は海外の展示会に出して「逆輸入」のようなブランド印象を自国に植え付ける作戦をとっていますね。

日本企業に欠けているの「ブランディング」という発想と技術だけです。