誰もやらないことをやるのがサイエンスの本質
「人がよってたかってやっていることをやるより、人がやっていないことをやるのがとっても楽しいと思っていて、それはある意味でサイエンスの本質みたいなものだと思います」教授の言葉は奥深い。
マーケティングや商品開発に関わる人にとっては全く同じ思いではないだろうか?「サイエンスの本質」を「企画開発の本質」に置き換える事ができる。
日本社会には壁があり「他にない物や事」をやろうとすると組織が「前例がない」「根拠がない」もしくは「稟議」が通らないなどという「壁」がある。その「壁」は新しい事や物を拒む傾向が強いのだ。つまりマーケットインは認めるがプロダクトアウトは中々認めようとしない。
「海軍に入るぐらいなら海賊になった方がいい!」(Steve Jobs)
Steve Jobsは日本の実態を見破っていた。彼は日本に埋もれていた技術を掘り出して「組み合わせて」PRODUCT OUT思考でAPPLE&STOREを築いた。
マーケティングの終焉
1900初頭のT型フォードの登場による「大量生産」「大量消費」の時代が始まった。需要>供給の環境の中で「販売競争」が起こり優位な販売方法をマーケティングと名付けて学問として発達した。需要>供給環境が継続していればマーケティングは成り立つがすでに壊れて久しい。その上に僕はロジカルシンキングの偏りがイノベーションを生み出せない原因だと思う。
400万年の人類歴史を振り返ってみよう。
人類が樹上生活者から平原に2本足で歩き出し「言葉」「火」を習得して「群れ」を作って生活や文化や倫理感を生み出した。使った能力はなんだろう?それは「感性」であり理論的な考えではない。人が魅力を感じるのは「感性」なのだ。
現代は400万年前よりもさらに複雑に混沌としている。ここで通用するのは、過去に基づく暗記や計算のロジカルシンキングではなく「感性」センシビリティーシンキングが、未来を開くPRODUCT OUTの入り口なのだ。
日本にはノーベル賞を取れる基礎研究の土台があるのに、日本の企業がイノベーションが起こせないのは、「常識の枠」に囚われているからだ。
そろそろ古い殻を自ら破り自分だけの価値観を表現してみてはどうだろう。
(参考)
http://connect-de-r1.jimdo.com/cafe-news-2013-2016/vol-41-感性の歴史/
http://connect-de-r1.jimdo.com/cafe-news-2013-2016/vol-80-innovationの本質/