モンクレールの土台の話です。
モンクレールはフランスのダウンのブランドで市場を席巻しています。伊勢丹にもコーナーが出来てダウンだけではなくニットなどのコレクションも充実してきました。
実はダウンに使われているこの素材は「Made in Japan」なのです。福井のとあるメーカーさんのオリジナル素材をモンクレーが買っているのです。
この素材を実現する際に最初に必要だった事は、織機を置く土台を堅牢なものにすることです。織機が動き出すとこの部分は見えなくなってしまいますが、土台を堅牢にするが非常に重要なのです。
ダウンですから保温性が必要でありまた羽毛が飛び出さないようにしないといけませんから「高密度織り」です。「高密度織り」というのはガーゼみたいに向こうが透き通るような織物ではなく、パラシュートに使われるような非常に密度が高い織りの技術が求められます。勿論、糸も細ければ細いほど高密度に織れるわけです。本来合繊が強い地域ですのでマイクロファイバーは得意なのです。この織物の織機は、縦糸と横糸を織りあげていくシャトル(糸を誘導する器具)が高速で縦横に動いて織りあげる「高速織機」です。糸が細い原料を高密度で反物として織りあげていくわけですから、織機は昼夜高速で動いています。その衝撃を直接受けるの地面なのです。ですから何よりもコンクリートの堅牢な土台が必要なのです。
何か事を始める前に地味なのですが必ずやらなくてはいけない事があるかと思います。地味な事を徹底的にやらなくては新しい事は出来ないという事を示唆しています。原子力発電所の建物は目に見えますが、必ずやらなくてはいけない土台の確認をやらなかったのです。
話は変わりますが実はCHANELのツウィードもMade in Japanです。
Dior のDenimもMade in Japanです。
ファションブランドの基礎は日本素材は広く活躍しているのです。
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