「エルメス レザー・フォーエバー」
〜上野 東京国立博物館 表慶館〜
無料入場券ダウンロード:http://lfe.hermes.com/jp/ja
12月23日 最終日 (館内撮影OK)
入場無料しかも全商品の撮影が可能です。商品開発やブランドに関わる仕事の方全てに有意義な展示会だと思います。
なぜ、世界中から愛されるエルメスというブランドなのか?
ルイヴィトンやシャネルとどこが違うのか?日本のブランドとの「差」は何なのか?その答えが何気なく見え隠れしています。
視覚で捉えて感性で感じとる事が出来ます。
エルメスのレザーの歴史を通じて感じる事が出来ます。ピアスをした職人さんが「ケリーバッグ」を実演して縫っています。
「ケリーバッグ」はモナコ王妃のケリーが、妊婦のお腹をVOUGE誌に写真で撮られそうになったときに、お腹をそのバッグ隠したことが由来して「ケリーバッグ」と呼ばれています。
その「ケリーバッグ」を全て手作業で黙々と細やかな作業を実
演しています。この風景もビデオで撮影可能です。
ヘルメスには「マーケティング部」がありません。
ラグジュアリーブランドで唯一その機能を持たないのです。
商品は全て「PRODUCT OUT」思考です。
参考:http://connect-de-r1.jimdo.com/sparkling/エルメスの審美眼/
エルメスはファッション誌に広告を出しません。
そのかわり「馬の文化」に関わるイベントを企画し販促活動を行っています。
これはどういう事かというと、エルメスはファッション軸のブランドではなくカルチャー軸のブランドであるというメッセージです。エルメスの商品はスカーフのデザインこそ新作が出ますが、基本的には「最高級素材」「最高級縫製」「ベーシックデザイン」なのです。
ファッションブランドとは一線を引いています。
ここにエルメスのブランディング哲学が潜んでいるのです。
馬具工房としてビジネスを開始したエルメスでしたが、1900
年初頭の「車」の登場で馬具の需要は落ち込みました。2度の世界大戦もエルメスを窮地に追いやっています。今のオレンジの
パッケージの色も考えられたのではなくオレンジのパッケージ
だけしか使う事が出来なかったからです。
高級馬具の縫製技術が全てのヘルメスの基本です。
その技術がバッグや皮小物、スカーフ、時計、ジュエリー、アパレルとライフスタイル的に広がり今のビジネス規模になったのです。
商品の選択は、今の5代目の社長が決定権を持っています。
エルメスらしいからしくないかを判断するのです。
それをエルメスの審美眼と呼んでいます。
年末の忙しい中、行ける方は是非ご覧下さい。
本年度の購読有り難うございます。
感謝申し上げます。
皆様の2015年が素晴らしい年である事をお祈りしています。
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